👉その101
当時、二十歳の成人式を地元で済ましたら、チャリ部の冬の風物詩である追い出しサイクリングが待っていた。
向かうのは磯ノ浦。追い出されるのは先輩達。ポタリングで雪が舞う海岸に着くと、流木で焚き火をして豚汁を作る。
「皆んな、着替えはOK?」🌊
👉その102
冬の砂浜。当時、四人で先輩達の両手両足を持ち、シーツを広げるように上げ下げするのを「亥の子」と呼んだ。海に放り込み、そして卒部してもらう。
結局は全員が海に入ることになるが、風の無い海の中は寒さがマシだった。豚汁と焚き火で温まって完了🔥
👉その103
春が来て3回生になると、サイクリング部の運営に回る。先ずは新入部員の勧誘と新歓ライドの募集が仕事。
皆で琵琶湖、嵐山、神戸、奈良などの無難なツアーが企画された。
私も後輩と企画したわけで、
「行き先は‥三重県の大内山村だ」
「ええっ!?」
👉その104
当時、JR和歌山駅0時発の紀勢本線夜釣り列車があった。新入部員に部車のランドナーを貸し、テントや鍋を抱えて輪行。
各停だけど、寝て朝起きたら終点の新宮に到着。乗り継いだら国道42号沿いに三重南部を皆で走る🚴♂️
「サイクリングって楽しいでしょ?」
👉その105
当時、年季が入ったランドナーの部車を新入部員が乗りこなすのは難しかった。
「先輩、ギアが変わりません」
「先輩、チェーンがまた落ちました」
「先輩、サドルが硬くて尻が痛いです」
「2、3年したら尻も硬くなるよ〜」
看板が見えたら目的地に到着🚴♂️
👉つづく
《毎年冬に海で泳ぐ、というか海にはめるというのが伝統でしたが、寒いを通り越していたな〜。三重県大内山村はとにかくお気に入りの地域でした。あの頃は何度も訪れました》